精油(エッセンシャルオイル)とは植物中(油胞)含まれる揮発性の芳香成分を含む有機化合物です。
水には溶けにくく植物油やアルコールといったものに溶けやすい親油性(脂溶性)の物質になります。
「油」という字を書きますがいわゆる油脂とは全くの別物です。
現在国内で入手可能な精油は約150種類ほど、海外も含めると300種類以上にも及びます。
精油の抽出に使用される原料植物は通常、植物学名により正確に知ることが出来ます。
植物学名は学問上、植物1種類について1種類の学名が付けられています。
例えば同じユーカリ精油であっても様々な種類が存在します。
ユーカリの種類は変種も含めると1000種類にも及びますがそのうち精油に用いられるユーカリはごく限られた種類になります。
下記は同じユーカリ精油でも様々な種類が存在する一例です。
● ユーカリグロブルス(Eucalyptus globulus)
● ユーカリラディアータ(Eucalyptus radiata)
● ユーカリペパーミント(Eucalyptus dives ct piperitone)
● ユーカリシュタイゲリアーナ(Eucalyptus staigeriana)
● ユーカリレッドガム(Eucalyptus camaldulensis)
上記の例のように同じユーカリでも数種が存在することを考えると学名による判断は必須です。
ちなみに最も多く日本国内に流通しているものはユーカリグロブルス、ユーカリラディアータになります。
精油が製造され、流通するまでの間には大まかに下記の5つ工程があります。
● 原料の栽培・収穫
● 精油の製造
● (精油商社への納入)
● 製品検査
● 製品の出荷
精油の原料として使用される植物は世界各地で栽培されています。例えばユーカリの場合、代表的な産地であるオーストラリア、スイートオレンジの場合は価格競争力のあり品質が安定しているブラジルといったように原料植物ごとに産地が異なります。
このことから考えても精油が農作物であることは明らかです。そのため精油は収穫時期や生産ロットによって香りが異なることがあります。これは天然の原料から製造される精油においてごく当たり前のことになります。
一般的に高地で栽培・収穫された原料やワイルド種(野生種)、有機栽培をされたものは希少で精油の業界では高値のつく原料となります。
精油の抽出方法
抽出方法については時代の流れと共に様々な議論が繰り返され、様々な方法が存在します。
こちらでは代表的な抽出方法をご紹介いたします。
水蒸気蒸留法
精油を抽出する際に最も一般的な方法で、その方法の誕生はローマ時代にさかのぼります。
方法はいたってシンプルで水蒸気で原料を蒸し、芳香成分を蒸気とともに抽出したのちに水と分離することで精油を得るという方法です。
また、抽出後に分離された水を芳香蒸留水と呼び、精油の副産物として化粧品の原料などに用いられます。
この方法で製造される主な精油はラベンダー精油、ユーカリ精油、ゼラニウム精油などです。
原料が安価に大量に入手が可能な精油に用いられ、抽出の際の手間もそれほどかからないため、比較的安価に製品化が可能であるため最も多く採用されている方になります。
しかしながらローズオットー精油に関してはローズ精油の中でも水蒸気蒸留法で抽出されたものですが、大量の原料が必要になるにもかかわらずごく微量しか抽出できないため、非常に高価になってしまいます。
低温圧搾法
この方法は柑橘系の精油やベジタブルオイルの抽出に多く用いられる方法で、低温で圧搾(圧力をかけ搾り取る)するため果実が持つ本来の香りを崩さずに抽出できることから柑橘系精油にはこの方法が通常用いられます。
低温圧搾法はコールドプレスト製法とも呼ばれ、デリケートなベジタブルオイルなどにも広く用いられています。
この方法も水蒸気蒸留法と同様に原料が比較的安価に大量に入手可能な精油に向きます。
主な例はスイートオレンジ精油、レモン精油、アーモンドスイートベジタブルオイル等になります。
油脂吸着法
動物油脂を脱臭した後、原料をその油脂に吸着させエタノールを用いて精油を抽出する最も古典的な方法です。
熱を加える温浸法(マセラシオン)と室温で抽出を行う冷浸法(アンフルラージュ)の2種類の方法が存在し、冷浸法では優れた品質の精油が得られますが、コストと手間がかかりすぎるため、現在ではほとんど行われていません。
溶剤抽出法
油脂吸着法が技術の進歩により取って代わった抽出方法で有機溶媒(ヘキサン、石油ベンジン、エテール等)を媒体として抽出する方法です。この方法で抽出した精油をアブソリュートと呼びます。
溶剤に原料を浸し、溶剤に芳香成分を溶かし出した後にコンクリートと呼ばれるワックス状の芳香成分を含む物質が出来上がります。溶剤成分を気化させて取り除き、芳香成分だけを残す方法です。
従来の溶剤抽出法では精油中に溶剤成分が残留するという欠点がありましたが、技術が進歩した現代ではその残留量はごく微量で
アロマトリートメントに使用することができるものもあります。
また、花の微妙な香りなどを抽出するのに向いており、バラの精油の場合、大量の花びらが必要になりますが、その原料から
抽出される精油は極々少量になります。
そのためこの方法で抽出される精油はほとんどの場合、希少で高価です。
典型的なアブソリュートはローズ精油(アブソリュート)やジャスミン精油(アブソリュート)等になります。
超臨界流体抽出法(二酸化炭素抽出法)
1900年代前半から用いられていた抽出方法ですが、多額の設備投資や生産コストの高さなどからこの方法で抽出を行える業者はごく限られています。 考え方としては溶剤抽出法などの有機溶剤等の媒体が二酸化炭素に置き換わったと考えれば難しくありません。
二酸化炭素は高圧を掛けると液化します。この性質を利用し、植物を密閉し二酸化炭素を注入して温度を下げ、圧縮を行ないます。
液化した二酸化炭素が媒体となり、精油成分が溶け出した後に気圧と温度を下げることにより二酸化炭素を気化させて精油を得る方法です。
水蒸気蒸留法などの方法に比べ、低温で抽出をおこなうため、成分の変化が少なく上質な精油が採取できます。
また、有機溶剤を使用しないため安全性が高いだけでなく植物中にある農薬成分までも除去できます。
香りも本来の植物の香りに近く、成分も凝縮されています。ジンジャー精油やフランキンセンス精油、タイム精油といったものがこの方法により抽出されることがあります。
精油はその植物のどの部分から抽出するかで性質が変わってきます。
例えばジュニパー精油には葉から抽出したジュニパーリーフ精油、実から抽出したジュニパーベリー精油が存在し、その香りや性質は異なります。
主な抽出部位は花、葉、樹木、枝、実、根などですが、樹脂などから抽出される精油も存在します。
精油の安全性
精油が効果効能を謳う医薬品、医薬部外品、化粧品等に該当しないということは事実ですが、人体や自然環境への安全性は確保されなければいけません。そういった重要性から精油メーカーではMSDS(物質安全データシート)やCOA(品質試験票)などを発行する場合があります。
これは精油の純粋性の証明や品質を確保しているという証明になりえます。
メーカー毎に検査項目はことなりますが、ここでは市場に流通する前に精油メーカー等で行う検査の種類をご紹介したいと思います。
比重検査
MSDS(物質安全データシート)の中の純粋性の指針でもある比重は水の密度で物質の密度を割った数値です。
水には1グラム立方センチメートルの密度があり、分母と分子の単位が同じなので、単位は消え、比重は物質の密度と同じ数値になります。このテストは精油の成分により比重が異なるため、純粋性の基準とすることができます。
屈折率検査
精油を真空状態に置き、光を透過させた際の速度と透明な標本に光を透過させた際の速度との比率です。
屈折率は光が通っている液体(精油)の物理構造によって関わってきます。光を通すことによって、物質内の異物を特定することができ、屈折率が高ければ高いほど分散の量がより大きく、物質の品質が高いということになります。
ガス・クロマトグラフィーテスト
精油をテストするのに最も高度な方法の1つです。ガス・クロマトグラフィーテストは精油に含有される成分や、その他人工合成物などの不純物を検出することが出来きます。
一般的な測定方法は検体(精油)に含まれる成分(リモネン、α-ピネン等)のピークをガス・クロマトグラフィー機器にて測定し、そのピークの数値とその成分単体で測定した数値を照合し、成分を特定していくという作業を行います。
これは精油の純粋性の証明や品質を確保しているという証明になりえます。
メーカー毎に検査項目はことなりますが、ここでは市場に流通する前に精油メーカー等で行う検査の種類をご紹介したいと思います。
通常製品出荷前には、精油全てにバッチナンバー与えられ、これらの分析評価に合格していなければいけません。
このようにして最終段階では、コンピュータを駆使して細かな成分の分析がなされ、最後に残ったものだけが出荷されるというわけです。
ガス・クロマトグラフィー機器などの検査機器の技術も進歩しています。しかしながらこれらの機器は誤差が生じることもしばしばあり、分析段階で数値の取り間違いなどが起こる可能性もゼロではありません。人間による官能検査により香り、色、粘度等を判断するのが、最も問題が少ないともされています。
瓶詰めされた精油は前述の製品検査を経て、出荷されます。瓶は精油の劣化を防ぐため遮光性高いの瓶が使用されるのが通常です。
出荷検査を受けた精油にはロットナンバー(バッチナンバー)が製造ロット毎に振られ、食品と同じようにトレーサビリティーが確保されています。
これでようやく人々の手元に精油が届くこととなるわけです。
日本国内で精油が流通する際は雑貨品として扱われることにも注意が必要です。
また効果効能を謳い、販売を行ったり、効果効能を広告に記載することは薬事法により厳しく規制されています。
精油やベジタブルオイルが人々にもたらす様々な恩恵は他には代え難いものですが、法令の遵守という観点では精油は医薬品、医薬部外品、化粧品等ではないことを理解した上で活用することが大切です。
尚、一般的に精油は高価ですが、必ずしも高価なものを使用しなければならないということではありません。安価でも品質が良くご家庭や業務の現場での使用に十分耐えうる精油が販売されています。
信頼のおける業者を見つけ長く付き合うことをお勧めいたします。
また、アルコール等で希釈された粗悪なエッセンシャルオイル(一部のアブソリュートは粘度が非常に高くそのままでは使用することが出来ない場合があり、そのようなものは化粧品原料用の溶剤(エタノール系溶剤)で希釈して販売することが一般的にあります。
その際は精油名の最後に「70」「75」といった希釈のパーセンテージがかかれていることがあります。これは粗悪品の部類ではありません。)や化学合成されたあたかも天然であるような香りの精油、フレグラントオイルと呼ばれる合成香料とは明確な区別が必要です。
残念ながらそのような製品を販売する業者が国内に存在する事実も考慮しなければいけません。
小さなお子様やペットの届かない安全な場所で風通しの良い場所に保管されなければいけません。
通常精油は紫外線による変質や劣化を防ぐため遮光性の容器に入れられています。未開封の状態であれば約2年間の保存が可能ですが、開封後は柑橘系で約半年、その他の精油で約1年が使用の目安になります。出来る限り開封している時間を短くし、酸素の流入を抑え、特に夏場は冷蔵庫で保管することで品質の劣化を最小限に抑えることが出来きます。
品質保持期限がしっかりと明記されている製品を選択することが賢明です。
それではエッセンシャルオイル(精油)がどのようにしてどのようにしてお客様の手元に届けられるかをご説明させていただいところでその精油がどのような成分から成り立っているかをご紹介いたします。 こちらではどのような成分が含まれるかの説明にとどめますので、より深くお知りになられたい方は専門の書籍等で勉強されてみてはいかがでしょうか?
精油に含まれる主な主成分の大分類は下記の通りです。
炭化水素類
クマリン類
アルコール類
フェノール類
エーテル類
ケトン類
ジケトン類
オキサイド類
アルデヒド類
酸類
ラクトン類
フタライド類
エステル類
炭化水素類の成分の中分類は下記の通りです。
リモネン、オシメン、β-ミルセン、α-テルピネン、γ-テルピネン、α-ピネン、β-ピネン等
α-ファルネセン、β-ファルネセン、ジンギベリン、ビサボレン、βパチュレン等
カマズレン、グアイヤズレン等
【ヒント】:カモミールジャーマン精油はその中に含まれるカマズレンにより精油の色は青色になります。
クマリン類の成分は下記の通りです。
クマリン、ベルガプテン、オーラプテン、オステノール、ベルガモッチン、ヘルニヤリン等
アルコール類の成分の中分類は下記の通りです。
ゲラニオール、リナロール、メントール、ベルベノール、ボルネオール、ネロール、ラバンジュロール、テルピネロール-4、ツヤノール等
ネロリドール、ファルネソール、ビサボロール、パチュリアルコール、カロトール、ジュニパー・カンファー、セドロール等
マノオール、スクラレオール等
フェノール類の成分は下記の通りです。
カビコール、チモール、カルバクロール、グアヤコール、オイゲノール等
エーテル類の成分は下記の通りです。
メチルカビコール、チモールメチルエーテル、アネトール、サフロール、メチルオイゲノール、メチルイソオイゲノール等
ケトン類の成分は下記の通りです。
ベルベノン、カルボン、カンファー、イソピノカンフォン、アルテミジアケトン、クリプトン、メントン、プレゴン、ピペリトン、ツヨン等
【ヒント】:ケトン類は、短期間の使用のとどめてください。
ジケトン類の成分は下記の通りです。
ジオン等
オキサイド類の成分は下記の通りです。
1.8シネオール、リナロールオキサイド、ローズオキサイド、1.4シネオール、スクラレオールオキサイド、アスカリドール、エポキサイド
アルデヒド類の成分は下記の通りです。
シトロネラール、ネラール、シトラール、ゲラニアール、フェランドラール、ファルネサール、クミンアルデヒド、けい皮アルデヒド等
酸類の成分は下記の通りです。
安息香酸、アニス酸、シトロネル酸、ゲラン酸、ショウノウ酸、けい皮酸等
ラクトン類の成分は下記の通りです。
ラクトン、ネペタラクトン、マソイヤラクトン、サントニン、コスツス等
フタライド類の成分は下記の通りです。
ブチリデンフタライド、ブチルフタライド、セダノライド等
エステル類の成分は下記の通りです。
酢酸リナリル、酢酸シトロネリル、酢酸ゲラニル、安息香酸ベンジル、ギ酸シトロネリル、ギ酸ゲラニル、酢酸ネリル、酢酸ラバンジュリル、酢酸ファルネシル、酢酸αテルピニル、酢酸?メンチル、酢酸ボルニル、酢酸ベチベリル、フェニル酢酸、サリチル酸メチル、サチリル酸ベンジル、アンスラニル酸メチル、酢酸αサンタリル、酢酸βサンタリル、けい皮酸メチル、サチリル酸メチル等
身の回りで本物のオーガニック精油を手にしたいというお声を数多く頂戴いたします。
それは昨今の偽装事件などの影響もあるかと思います。弊社では、オーガニックでは日本の約15年ほど先を行くと言われるオーストラリアに答えを求めました。国内にはコスメや雑貨分野において明確なオーガニック基準がありません。(有機JASは野菜などの農産物を規定する認証です。日本では農産物は農林水産省、化粧品は厚生労働省と管轄が違うため今後も統一の規格は難しいのではないかと考えます。厚生労働省には有機認定が存在していないことから国内の有機化粧品に対する国レベルでの意識の低さが垣間見えます。もちろん民間団体は仕組みを構築しようとする動きがありますが、それはキチンとしたものは存在しません。)農薬や化学薬品による汚染を嫌うオーストラリアでは早くから有機農業の基準が制定されました。
それがAustralian Certified Organic有機認証です(ACO)。
有機認証は商売じみたものから政府の管轄の下に行われるものまであります。米国ではUSDA、ヨーロッパではEU、日本ではJAS、オーストラリアではACOなどが政府もしくは政府の登録機関として認証を行っています。また、世界中には多くの認定機関があり、それぞれ異なる基準で認定を行っているため、オーガニック(有機)原材料が10%で良いところ、70%~90%という高い基準を設けているところなど様々です。中には実態のないものや極端に基準が低いものなどもありますが、ご安心下さい。弊社は世界で最も厳しい有機基準の一つであるACOに認定された商品を販売しております。
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あなたも本物の認定オーガニック製品を是非この機会にお試し下さい。
※以下、弊社が製品を販売する事を許可して頂いた認定証明書になります。(クリック原寸大)
オーガニックとは何か?
単に「農薬と化学肥料を使っていない。」という間違った考え方をアロマを通して変えていきたい。まずはオーガニックとは何かを理解することから始めてください。 現代の典型的大規模農法手順 遺伝子組み換えによる農薬に強い品種開発 開発品種を上、農薬を大量散布→作物は農薬に強いので雑草だけが枯れる→土壌が弱くなるので化学肥料を散布→早く育てて市場に出荷→農薬や化学肥料を多く含んだ作物と汚れた土壌が出来上がる。コンテナ船などで長期に渡り輸送するので防腐剤を散布→仲買人を経て消費者へ オーガニック農法手順 予め定められた基準の中で遺伝子組み換え品種、農薬、化学肥料を一切使わない。 普通に耕して土に酸素を多く取り込んでやる。化学肥料を使わない代わりに、同じくオーガニック環境で育った牛のフンなどを散布→雑草が生えるので雑草だけ刈り取る。収穫する。一定の取扱い基準の中でメーカー、仲買人が取り扱い→認定マークの付与→消費者へ→毎年基準に沿って運用されているかを有機認証機関がチェックを行う。 明日の地球のために、子供達の笑顔のためにどれくらい凄いかではなくどれだけやさしいかへ 弊社は先進からポジティブな後退を始めています。
オーガニック加工者認証について
弊社はオーガニック(ACO)製品を販売する認定を取得しています。これはオーガニック製品に対する汚染や適切な取り扱いがされているかどうかを証明するものです。
弊社のオーガニックについての考え方
現状日本国内には食品に関する国産有機規格である有機JASを除き、当店の取り扱う雑貨、化粧品、化粧品原料においては明確なオーガニック基準がないと弊社では認識しています。弊社は現在まで販売を行ってきた従来品の中にもいわゆるオーガニック品はございましたが、第三者が認めていないものをオーガニックと謳い販売することに違和感を感じていました。巷にはオーガニック化粧品と謳いながら全く基準のないものや中には70%の原材料にオーガニック化粧品原料を使っているというだけで「オーガニック化粧品」と謳って販売がされているものも数多く存在します。そのような基準のないオーガニック製品やウソ偽りある表示のされている製品を販売する存在ではありたくありません。
「オーガニック」という言葉が独り歩きしている日本の実態を変えたい
オーガニックっていったい何ですか?この問いかけに対して明確な回答を出来るオーガニック製品を扱う業者様や消費者の方はいったいどれだけいるのでしょうか?中には「オーガニック=天然」という認識の方も数多くいらっしゃるのではないでしょうか。この認識は全くの誤りです。特に製品を売る側でなく、買う側は特に注意しなければいけません。なぜなら「オーガニック=天然」の認識のもとに長年使い続けていたものが実は先の70%オーガニック原料で出来た製品で残りの30%は化学合成された原料であったならば「オーガニック」という表示は全く判断基準として意味を成していないからです。弊社はその「理想と現実のギャップ」を何とか乗り越え、本当の意味での「オーガニック」を提案していけないかと考えたわけです。
ACOとは
ACOとはAustralian Certifed Organic(オーストラリアン・サーティファイド・オーガニック)の略で、1980年頃にオーガニック製品の保全を目的に農業経営者の間で設立されたオーストラリアの非営利団体BFA(Biological Farmers Of Australia)が設定を行った基準でオーガニック(有機)認定を行うオーガニック認証機関です。ACOの厳格な基準はドイツのオーガニック農業の世界最大の機関であるIFORM(International Federation Of Agriculture Movements)やアメリカのUSDA(United States Department of Agriculture National Organic Program)、日本のJAS有機認証(the Japanese Organic Standard)、欧州のthe EU Organic regulations等にも適合しています。また日本の農林水産省はACOを登録外国認定機関として登録しています。弊社は日本でも数少ないACO認定製品を販売しております。
オーガニック製品流通の仕組み
オーガニック認定製品はどのような経路でどのような人々によって流通しているのでしょうか。こちらでは栽培者から消費者の皆様のお手元に届くまでをACOのオーガニック基準の具体的内容にまで踏み込んで見てみましょう。具体的な基準書(英語原文)はこちらからダウンロードできます。オーガニック製品は栽培から我々のような最終加工者まで一貫した基準のもとにオーガニック製品を取り扱っています。弊社ももちろんこの基準に則り、設備や汚染防止対策を行った施設で必要な加工(輸入、充填や保管)などを行っています。